2020.01.09

みなさん、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
新年早々ですので、「この方がいなかったら、私は塾をやれていない。」
というぐらい私にとって大切な恩師の話をしたいと思います。
残念ながら、その先生は昨年の今頃お亡くなりになりましたが…。
大学に入学してから1年間、私は学校にもほとんどいかず、友達に出席を頼むような
だらしない生活を送っておりました。
2年生になってゼミに入りました。
入れるとは思っていませんでしたが、どういうわけか非常に運よく評判の良いゼミにはいれました。
入ってまもなく合宿がありました。
課題が出ていて、それそれ個人で皆の前で発表しなければいけませんでしたが、
当然、私は何一つしていませんでした。
私の番になったとき「すみません。何もやってきていません。先生! 何で人は勉強をしなくてはならないんですか?」って、やってきてもないくせに、皆の前で悪びれもなく堂々と聞きました。
こんなとき、普通は「じゃあ、きみはなぜこのゼミに入ってきたのかね?」
って答えを想像しますよね。
私も、そう思っていました。
すると先生は「みんな、少し悪いけれど時間をくれるかな?」
と言われて、私一人のために
「勉強とはね、一つは人にだまされないためにするんだよ。そしてね………」
おそらく30分以上だったと思います。
怒るのではなく、私にわからせようと一つ一つ丁寧に……。
正直内容はほとんど覚えていません。
ただ先生が、自分一人のために一生懸命に話してくれたことは鮮明に覚えています。
こんなどうしよもない生徒のために…。
こんないい先生がいたんだー。
今でもその時のことを思い出すと、涙がでそうになります。
私はその日を境に別人のように勉強し始めました。
学校に毎日通い、友達の分の出席もとってやり、試験の前にはノートも見せてあげて…。
試験前になると
「おい、松浦ノートみせてもらってもいい?。」「悪いね、今からコピーしてくるから、ノートちょっと貸して。」
おかげで大学時代は友達がたくさんできました。笑
先生って本当に大事ですよね。
先生ひとつで、人生も大きく変わってしまうこともあります。
ぼくはこの先生を目標にしていますが、一生かけてもこの先生を超えられることはありません。でも、ほんの少しでもこの先生に近づきたいと思っています。
「松浦先生のおかげで人生が変わった。」といわれるように精進していきたいと思っています。
( 恩師は生前に瑞宝中綬章という勲章をもらわれました。本当に素晴らしい方でした。)